シナリオ | システム | キャラ | キャラデザ | 音関連 | 実用 |
8点 | 8点 | 9点 | 8点 | 9点 | 4点 |
シナリオ |
8人の少年少女の絆と呪いの物語 プレイ時間は共通3時間、個別3時間の計18時間。OPが流れるとこまでが共通です。 共通ルートは兎に角いろいろなとこで言われてると思いますが、文章の癖が強いです。 回りくどかったり、分かり辛かったり、バックログをここまで多用したゲームはあまりないって位使いながら読んでました。 しかもあまり面白くもないときて地雷を踏んだかのかと。 でも仲間が集まってきた辺りから徐々にではありますが、面白くなってきます。 キャラが結構良い感じなんですよね。るいの真っ直ぐさ、花鶏のセクハラ(女子限定)、こよりの花鶏からの弄られっぷり、茜子の意味不発言、伊代の空気読めない発言等読んでいて楽しんでました。 これは後で書きますが、るいの真っ直ぐさは花鶏がいたおかげで良い感じに引き立てられてます。 っにしてもOPが流れるまでが長いですね。途中でもしかしてOP飛ばしちゃった?と思ったくらい。 ここまで長いと感じたのは「あえかなる世界の終わりに」以来じゃないかなぁ。 でも流れる部分としては良かったんじゃないかと思います。パルクールレースを経て、ようやく仲間意識が芽生え始めた所でだったんでね。 個別ルートは初回プレイ時はるいの固定ルートで2週目以降に花鶏、こより、伊代が開放され、最後に茜子ルートへ、という構成です。 正直るいシナリオクリアした時は「これ一本道の方がいいんじゃね?」と思ってました。 でも多分これ一本道シナリオだったらそれほど楽しめなかったんじゃないかと。 最終ルートはこれまで通ってきた4ルートの集大成シナリオでして、それぞれのルートで起きていたイベントを見せつつ解決へと至るんです。 それぞれのシナリオで謎だったことも上手い事分かるようにされていて(一部アレ?と思うとこもありましたが)、これを一つのルートに纏めるとライターの力量次第でしょうが、シナリオ破綻してたんじゃないかな、と。 それに確実に中だるみしますしね。自分はこのゲームはこの構成で良かったと思ってます。 で、このゲームは呪いにより普通とは違う力を持つキャラ達の友情を描いた作品な訳ですが、これがまた良かった。 正直自分は友情物語はそんなに好きではないと思ってたんですが、かなり楽しめてしまいました。 それぞれ呪いによって行動の制限を与えられ、それを破ると死んでしまう可能性がある訳で、その事から助け合う目的で同盟を結ぶんですが、これがなかなか上手くいかない訳です。 時には喧嘩をし、意見の衝突等から何度も解散の危機に陥ってしまう。しかし主人公は最後まで仲間との絆を絶たせない為に行動してくれ気持ちよく見ていれます。 特に最終ルートはこれがよく描かれていました。 それにしても主人公は良キャラですよ。最近は結構イラつく主人公が跋扈する中で本作の主人公は時には仲間に助けられながらも、最後まで頑張ってくれます。 おまけに可愛いし、メンバー中で一番女性らしいというね。 ここまで褒めまくってますが、個別は最終ルート以外は呪いが解けてないし、問題が解決しないままで終わってしまったりするルートもあるので、微妙かなーと感じるとこがあります。 特に花鶏ルートは出来としては一番悪かったかなと。感情を爆発させすぎなんですよね。 エンディングも、問題も解決しないで終わったので「え?これでいいの?」と思ってしまいました。 その他のルート(最終除く)は中だるみするとこはありましたが、それなりに楽しめましたね。 設定に関しては呪いの事等もう少し深く掘り下げて欲し部分はありましたね。 特にサブキャラ、央輝や恵に関してはもっと掘り下げて欲しかったなと。特に央輝はかなり好きなキャラなんで。 もし友情物に嫌悪感を感じないのであれば是非やって頂きたい作品。当然やるならば最後までやってもらいたいです。 最終ルートはかなり、特にラストら辺はどんな最後に持っていくのか気になりクリックが止まりませんでしたから。 |
システム |
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞あり。 スキップは早め。システムに次の選択肢まで飛ぶ機能をつけたのは大正解。 このゲーム初回は選択肢は存在せず、次回以降に追加されるんですが、その為最初からプレイしないといけないんです。 なので一気に選択肢に飛ぶ機能はかなり助かりましたね。 |
キャラ |
皆元るい CV:有栖川みや美 主人公より1つ年上の少女。只今家出中により廃墟暮らしをしている。 一応メインヒロインなのかな(このゲームにはメインとかサブとかない気がするけど)。 運動神経が抜群なんだけど、すぐにお腹が空くキャラで犬になって食事を要求するシーンは可愛いです。 敵には容赦がないけど、一度仲間と認めた相手には心を開き、無条件で信頼してくれる真っ直ぐさ。 正直仲間とはいえもう少し疑う事を覚えた方がいいんじゃないかと思いますが(仲間内で冗談の嘘に騙されまくったりしてるんで)、花鶏との衝突場面では彼女のこの性格が在ったからこそ助かりました。 花鶏ルートで、とある事から疑心暗鬼に陥る花鶏が仲間や周りの人物に対して疑いを持ってしまうのですが、そこでるいは「なんで仲間を信じられないんだ!」と怒る訳です。 自分は見ていて結構腹が立つ場面だったんですが、るいのこの行動でなんとか読み進めていけました。ユーザー側の代弁者だなと感じるイベントでしたね。 ただ、花鶏がいなければ逆に仲間を無条件で信じている彼女に対して気持ち悪さを感じてたかもしれないので、花鶏がいなければ良かったとは感じません。むしろ居たおかげで彼女のキャラが良い感じに引き立てられてます。 それにしてもるいルートの踏み切りでいきなり「かごめかごめ」が流れた時はビビリました。 個別は呪いは解かれませんが、一応これから先に希望を持たせるエンドなので後味悪い終わり方ではないです。 花城花鶏 CV:天乃そら 百合キャラ。仲間内でセクハラ行為を繰り返しています。主な犠牲者はこよりと主人公。稀に伊代も。 容姿は一番好きなキャラ。他ルートではあまり気にならなかったけど、個別で一気に評価が下がったキャラです。 上でも書いたように疑心暗鬼に陥り、仲間を疑っていき、犯人じゃなければ別のヤツ、で違ったらまた別のヤツという繰り返しで見ていてイライラさせられました。 いくら盗まれた物が大切な物だからってあそこまで周りを疑ってかかるのは見ていて気分が悪いです。まぁ、るいがいてくれたからなんとか読み進められましたけど。 それにしてもえっちぃシーンで痛いからまた今度ってのは初めて見たかもしれん。ふつうにそれでシーンが終わった時は目が点になってしまいましたよ。 でも男だと分かった途端に嫌いになってしまはなかったのは良かったです。これで男だと判明した瞬間に距離を置こうとしてたら間違いなくこのキャラ嫌いになってました。 最後はなし崩し的にエンディングになった感じで、微妙でした。 鳴滝こより CV:鷹月さくら メンバー中、最年少キャラ。花鶏に弄られまくっています。 「鳴滝めは」という台詞が何故か好きです。それと「うひえぇぇ」みたいな悲鳴も。 キャラ的にはよくいる後輩キャラで主人公の事を慕ってます。 まだ生理がきていない発言はいろいろな意味で吹きました。だ、大丈夫なのだろうか・・・。 思いが通じた後の彼女は強いですね。っても主人公を守るためとは言えあの変な武装はないと思いますが。 後あのありえない色した料理もない。でも食べた後のこよりのリアクションは笑えました。 シナリオは予想通りの展開でした。そういえばサンプルCGで見たランドセル背負ってるのがなかったんですが、やはり危険だから消したんですかね? 白鞘伊代 CV:水鏡 眼鏡で真面目な委員長タイプなキャラ。空気読めない発言が笑えます。 KYキャラって結構嫌悪感抱くことが多々あるんですが、このキャラについては元々KYキャラだと知っていたので問題なかったです。 むしろKY発言に笑わせてもらいました。央輝とのやり取りでの伊代に対する央輝の苦手っぷりも笑えましたね。 「お前は話すな」ってそうとう苦手なんだなぁ。 キャラ自体は他のキャラに比べると重い物を背負っている訳でもなく(呪いは持ってるけど)、印象的には薄くなるかな。 シナリオは最終ルート抜きにすると一番楽しめる出来でしたね。 とあるキャラが出てくるのが自分内でポイント高かった。 茅場茜子 CV:桜坂かい 主人公やり二つ下のキャラ。毒舌少女少女です。 「OK、茜子さん理解しました。」という台詞が好きですね。 毒舌や不思議発言はいちいち笑わせてもらいました。 攻略キャラの中では一番好きなキャラです。時折出す照れた表情がツボでしたね。 それと茜子さんの宅急便がなんか好き。 彼女のシナリオは最後に解放されるルートなんですが、出来は最後だけあって良かったです。 エンディング部分はかなり好きな終わりで、あぁこれで終わったのかと思いましたね。 こういう余韻は好きだけど、同時に残念に思ってしまいます。 |
キャラデザ |
総CG枚数は109枚。キャラデザは最初は微妙かな?と感じてましたが、プレイしてる内に好きになりました。 出来は問題ないんですが、ただスピード感あるCGを描くのは苦手っぽいですね。 立ち絵は見せ方が良かったです。ジャンプするシーンでそれっぽい立ち絵にしてジャンプさせてました。 背景CGは手抜きっぽいとこがいくつかあったけど、キャラデザは良かったです。 |
音関連 |
曲は全部で37曲。OP曲、ED曲あり。出来は両方とも良い。 特にOPは神曲認定です。クリア後に聴くとさらに評価が上がりました。 歌詞に込められてるメッセージがいいんですよねー。 BGMの出来も良いです。特に「るいは智を呼ぶ」「僕達の絆」が好き。 声優さんの演技は1人以外は問題なし。 その1人はなんかキャラと声が合ってない気がして違和感があります。 有栖川みや美さん演じる「るい」が個人的にツボでした。この作品で一気に好きな声優さんになりましたねー。 |
実用シーン |
総シーン数は9。るい3回、花鶏とこより2回、伊代と茜子1回です。 ただし花鶏とこよりの1回目は寸止めのようなシーンで実質1回ずつと考えて下さい。 尺は短めな為、数も少ないことから出来としては微妙。 シチュも変わったのはないので、あまりここには期待しない方がいいですね。 |
総評 |
いやー面白かったです。上半期にプレイした中では一番面白かった。 最終ルートは特に面白かったです。ただ、某キャラに救いがなかったのが不満ではありますけどね。今までの人生もろくなものじゃなかっただけに彼女には救われるシナリオが欲しかった。 なにより自分はこのキャラが好きなのでね。ただ、FDは望まないかな。 自分の中でのるい智というゲームはこれで完結してるのでね。 下手にFD作ってこの物語が壊されたくないという気持ちが強いです。 って書きながら出たら出たらで買うんだろうけどね。 なんか長くなったけど、自分はかなり楽しめた作品でした。 |
評価点数83点 |
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