relations sister×sister.


シナリオ システム キャラ キャラデザ 音関連 実用
4点 5点 6点 7点 7点 7点


シナリオ
姉妹との生活を楽しみにしていたのですが・・・


プレイ時間は共通が2時間、個別が1時間〜1時間半。
総プレイ時間は8時間程。攻略キャラは5名で、いずみさんは攻略不可です。

父親が再婚し、新たな家族として姉と妹ができて・・・という話。
この手の作品だと結構早い段階で再婚して、新たな家族が・・・、という展開なんですけど、この作品は家族になる前段階の話がそこそこ長くあります。
この点については良かったと思いますね。ゲーム開始後に知り合って、交流を重ねていくうちに親しくなる主人公達。
そして友人になるのだが、実は父親の再婚相手が姉妹の母親で・・・。という展開なので、前半の友達としての彼女達、後半での友達から家族になった彼女達とどう接していくのか。
これを活かせるような下地が出来ていましたから。

・・・が、しかしですね、残念ながらその下地が活かされるような事はないです。
家族になってからすぐに個別に入ってしまうので。いやー・・・え?なんでこんな早くに個別なの?家族になるまでが共通で、以降は個別てアンタ・・・。
家族になって、そこからまた色々とあるんじゃないの?家族になって終わり?
いやいやいや、それはないでしょうよ。新たな家族、それも少し前まで友達だと思っていた子達と一緒に住むのに、大したイベントもなく個別に移行て。
家族にする必要がないんですけど。それでも姉妹ルートで不満に感じる部分について描かれているというのであれば、まだ良かったんですけどね。
残念ながら姉妹ルートでも特に描かれることはなく、家族のどちらかを好きになってしまってどうしようという葛藤というのもなく(どっちが好きなのか悩みはしますが)普通に付き合って終わります。
新たに出来た姉と妹との生活を楽しみにしていたんですけどね、これには心底ガッカリ。

とまぁ、共通から個別へ一気に評価が下がった作品な訳ですが、家族云々を抜きにして個別部分を考えてみると、これまたダメダメ。
付き合う→イチャイチャタイム(薄いけど)→問題起こる→あっさり解決して終了。
どのルートも微妙なのですが、中でも春佳ルートは酷すぎた。
プレイしていて「はぁ?」となる展開。ポルナレフ状態ですよ。
少し考えれば、もっとマシな展開にすることが出来るだろうに。
なんでこんなおかしな展開にしたのか。理解不能です。

更には、伏線の投げっぱなし、ころころ変わる設定、一部キャラが途中から性格変わりすぎ、等と粗の多さも作品の評価を下げています。
結局いずみさんと春佳の関係はなんだったのでしょうか。最後までやっても特に語られなかったのですが。
主人公の母親は結局どういう状況下で死んだのでしょうか。子供を助けようとして主人公の目の前で死んだり、主人公が学校に行ってる間に死んでいたりと、よく分からんのですが。
美沙さん、最初の方と中盤以降でキャラ違いすぎ。別人レベルでしょ、これは。
いや、最初のままのキャラだと辛いし、中盤以降は結構良いキャラだったので良かったんですけどね。
複数ライターのダメな部分がこれでもかって言うほど出ているなぁ。

それと、何故かエンディングの前にどのルートも旅行に行くのですが、描写は全くなく、次のシーンでは地元に戻ってきています。
謎展開すぎるのですが。入れる必要ないと思うんですけど。
流れとしても違和感を覚えるもので、旅行はなしでそのまま〆た方が良かったと思うのだが。
最後まで首を傾げてしまい続ける作品でした。
システム
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞あり。
バグがいくつかあって、画像が表示されなかったり、空に立ち絵が表示されたりします。
テキストは一括ではなく、次のクリックまで続いているのもあったり。
スキップ速度は普通。
キャラ
赤城 香織
CV:岩田由貴
主人公の義姉。なんでも出来てしまう人。
外ではしっかり者ですが、家では何もしないぐーたら生活。
まぁ、これは千里が家事とかをさせてくれないからなのですが。
姉っぽいようなシーンはなかったですかねぇ。
外で家でのキャラの変わりようは良かったと思います。
シナリオは他と比べれば良い方。解りやすいので。

赤城 千里
CV:高田潤里
香織の妹。父親の再婚後に主人公の義妹になる。
周りに男性がほとんどいない環境で育った為、極度の男性恐怖症に。
という設定がありますが、序盤以降は忘れられたかのようになっていて、主人公以外の男とも普通に接しています。
小動物っぽいキャラ楽しみにしていたんですけどねぇ・・・。
シナリオは主人公蚊帳の外で、何故か千里と春佳メインで進みます。
春佳嫌いな自分としては、かなり辛かったんですけど。
山場もしょうもないものでした・・・。

伊勢 春佳
CV:松田理沙
主人公の幼なじみ。昔は仲が良かったのですが、現在では疎遠な関係に。
何故か主人公への態度は辛辣で、それでも普通に接しようとする主人公に泣けます。
割と早い段階で仲が修復されるのですが、春佳が何故あのような態度を取っていたのか、という理由が酷過ぎる。
幼なじみだというだけで、主人公との仲を勘違いされるのが嫌だったって・・・それであんなに酷い態度取るの?
いきなり訳の分からんことで怒鳴ったりしてきたんですけど・・・?いくらなんでも極端すぎるでしょ。シナリオも意味不明。唐突に「自分は偽物。本物にならなくちゃ」と言い始めます。途中までは、母親が死んで塞ぎこんでる主人公の為、明るい自分を演じて主人公を励まし続けた(春佳の小さい頃は今とは反対の性格だった)、でもそれは偽りの自分で、本物の自分は泣き虫な子だから・・・という事なのかなぁ、と思っていたのですが。
全くそんな事はなく、周りのキャラは何か秀でたもの(疑問符なのもいくつかあったけど)があるのに自分にはそれがないっていう劣等感に苛まれて、何もない自分はこのままだと主人公に捨てられてしまうと思い込んで本物になろうとする話に(秀でている人は本物で、何もない自分は偽物のようです。わけがわからないよ)。
もう本当に頭がどうにかなりそうでした。キャラも嫌いだし、シナリオも酷いし、良いとこないキャラですね・・・。

霧島 静
CV:大花どん
主人公のクラスメイト。バイト先の同僚でもある。
学園ではあまり親しくないような雰囲気ですが、職場では普通に接しています。
むしろ仲が良いほうですかね。他の子と仲良くしているとこを見て不機嫌になってる静さん可愛いです。
キャラ自体は結構好きだったのですが、シナリオは酷い。
妹のキャラ酷過ぎる。昔は仲の良かった姉妹だけど、今では険悪な関係。これまんま開始直後の主人公と春佳だよ。
春佳と比べれば理由がまだ理解できはするけど、それでもあんな態度取るってのはやりすぎじゃないかなぁと。
2度の裏切りって言っても、1度目は裏切りだけど、2度目のは裏切りじゃないし・・・。
解決方法にしたって、大した交流もない主人公の言葉で改心しちゃう妹って。
そこは姉である静との間に何かしらイベントが起き、それで仲が修復される、というような展開にするとこなんじゃ。
どのルートでも言えるけど、無理に山場作らなくていいんだよ。
こんなしょうもない展開なら作らない方がいい。

山城 美沙
CV:木村あやか
主人公達とは違う学園に通っている。一緒の学園にいた香織の事を慕っているようで、香織に近づく主人公を敵視しています。
初登場シーンでは香織の事を慕う百合の世界の方なのかなぁ、と思っていたのですが、初登場以降はそんな気配は消えます。
百合苦手なので良いことなのですが、最初と途中からのキャラの変わりようは違和感覚えるレベル。
途中からのツンデレキャラは良い感じなんですけどねー。最初からこのキャラで通してほしかった。
最初のはどう見たってツンデレではないですから。
複数ライターってことで、キャラの性格を掴みそこねたんでしょうか。
なんだかなぁ。シナリオはマシな方。
キャラデザ
総CG枚数80枚。結構好みが分かれそうな絵ですね。
自分は、綺麗な絵だとは思うけど、ちょっと苦手な方。
塗りも個性的ですし。いや、絵に合ってる塗りだとは思いますけどね。
好みに合うなら、出来は問題ないので満足出来ると思います。
音関連
曲は全部で23曲。ボーカルソングは2曲。
BGMは明るめな曲が多め。というかほぼ明るい曲。
出来は歌含めて普通ですね。

声優さんは問題なし。久々に大花どんさんの声が聴けて良かったです。
実用シーン
総シーン数15回。各キャラ3回ずつです。
尺、質共に普通くらい。静と美沙に職場の制服でのシーンがあったのは良かったです。
後は水着でのシーンが全キャラにあれば嬉しかったんですが(香織のみ水着のシーンあります)。うーん残念。
総評
処女作とはいえ、この出来はちょっと・・・というものに。
絵は良かったとは思いますが(好みではないんですけど)、それ以外は声優さんが好みだったというだけど、良いとこな作品でした。
評価点数57点
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