シナリオ | システム | キャラ | キャラデザ | 音関連 | 実用 |
8点 | 9点 | 8点 | 7点 | 9点 | 5点 |
シナリオ |
シナリオ良かった プレイ時間は共通10時間、個別が1時間30分〜3時間。 総プレイ時間は18時間30分。攻略キャラは4名で、4キャラ攻略後にヒカリグランドルートが解放されます。 とある事情から一人暮らしを始める事にした主人公が、記憶喪失の少女を見つけた事から、行く宛のない彼女と同居することになってしまう話。 ライターさんになかひろさんを起用したPurple softwareの作品。なかひろさんと言えば星空のメモリアで初遭遇し、テキストがくどいと感じたものの、シナリオ自体は結構良く、今回の作品のライターさんだと知り結構期待してました。 ただ、このブランドの作品の過去作はシナリオが優れてるとは言えないものばかりで、大丈夫かなぁという不安も。 実際にプレイしてみると、とても楽しめ、というかプレイ前の期待値以上の出来で正直驚きました。 しかし、これは評価が大きく分かれるだろうな、と感じもしまして、まずはそれらマイナス要素から挙げていきます。 まず宗教、神学な要素があり、ちょっとした扱いであればそれほど気にはならないでしょうが、本作では割とシナリオ上で重要な役割を果たしています。 そういう部分から、普通の学園モノとして読んでいくと、共通終盤の展開の突飛さについていけない可能性が。 自分は楽しめたものの、それでも頭の片隅に「なんだこの展開は」という考えが少なからずありました。 2点目は大空部の活動内容。人助けをする部活なのですが、実際には探偵紛いの事をしており、そこそこ凝った仕掛けがあり面白かったのですが、イメージしてた内容と違うなぁと。 萌えゲーのテンプレのような恋愛相談(一応そういう相談もあるけど)のようなヒロイン達との距離が近づくような、意識しだすようなイベントがない。 普通にミステリー作品のような展開となっています。 3点目はテキスト。相変わらずというか、いつも通りにくどいテキストとなっています。 慣れたのか今回は問題なかったのですが、ただヒカリグランドではちょっとダレてしまいました。 ネタバレなので詳しく書けないですが、くどいテキストな上に同じような展開を読ませられるのはちょっと辛かったです。 というようになっていて、過去の同ブランド作品をやった人であれば、今までの作品との違いに面食らうかと。 でも、確かに従来通りのものを期待してると「あれ?」と思いますが、上で書いたマイナス要素が気にならず、またはそういう作品であることが分かった上でプレイするのであれば十分に楽しめる作品。 共通シナリオは長いですが、日常シーンと大空部として依頼を解決するというのが交互に入りメリハリがある展開でダレませんし。 また、要所要所で盛り上がりを見せ、特に共通終盤での、張られていた伏線を回収する展開はもの凄く盛り上がります。 久々に時間を忘れて読み進めていましたね。 個別シナリオは短いものから普通くらいの長さまでのキャラが。 それぞれの個別は個別としての役割をきっちりとこなしているのは良かったですね。 ヒカリはメインだけあって優遇されていて、他のキャラはメインとなる話には関わってこないのですが、共通での補完であったり主人公の過去が明かされたり、と不必要なキャラ達にはなっていません。 また、ヒカリ以外の個別は共通とは違い、割と普通な恋愛ものとなっていて、短いながらもキャラ萌えが楽しめます。 1つ1つの萌えイベントの破壊力はそこそこあり、キャラのレベルは高いことから、結構楽しいし萌える。 そしてこの作品のメインであるヒカリシナリオは早い段階で予想がつく展開ではありましたが、それでも盛り上がります。 終盤辺りのヒカリの焦燥感と安堵感はよく表現されていたと思いますね。 最後はちょっとご都合展開ではありましたが、それを素直に受け入れられ、良かったなぁと。 |
システム |
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞、おまけシナリオあり。 おまけシナリオは各キャラのアフターシナリオ(エロシーンのみの短いもの)に学生会の話、栄原先輩とのエッチ(夢という形)の6本。 演出面は相変わらず良いですね。海のとことか、プールとか動きがあります。 システムアイコンが独特で、固定ではなく、好きな位置に配置出来るようになっていて、更に自分の使いやすいようにアイコンのカスタマイズが可能。 デフォルト状態でも特に困るということはないんですけどね。こういう細かい部分まで設定出来るのは良いと思います。 スキップは早めで、選択肢スキップまであります。まぁ、選択肢は少ないので使う機会はあまりないと思いますが(自分は一度も使いませんでした)。 |
キャラ |
ヒカリ CV:桃井いちご 教会で倒れていた少女。記憶を失っていて、行く宛のない彼女は主人公と同居することに。 人助けをしたいという想いから、大空部を立ち上げ部長になります。 普段は強気な性格で、部のリーダーとしてみんなの先頭に立って引っ張っていくキャラ。 ですが、同居開始初日の自分が入った後の風呂を主人公に入られることを恥ずかしがり湯を抜いたり、エロ本を見つけて対応に困る等、女の子らしい部分も。 彼女のシナリオがメインで、タイトルも彼女についてのもの。 個別は最初、バッドのような終わりで、そのままタイトル画面に戻る為、え?となります。 このまま終わりであれば、問題作になっていたでしょうが、タイトル画面にヒカリグランドというのが追加され、それが彼女の真ルートというか、個別シナリオの続き。 そこで彼女の正体、オープニングで張られた伏線が明かされます。 終盤の展開はかなり盛り上がり、ちょっと泣きかけたり。 エンディングはベタな展開でご都合ではありますが、ああいう展開は良いなぁと思いますね。後、他キャラが出てくるのも良かった。 春日井 いろは CV:鮎川ひなた 前の学園からの主人公の友人で、航空部にも所属していた。空気を読む事に長けており、気配り上手。 どんな相手にも笑顔で接する物腰柔らかなキャラ。 得意のお菓子と彼女の人柄にかかれば、ヒカリと岬の言い合いもあっさりと解決。 ヒカリが表のリーダーであるなら、彼女は裏のリーダーという感じですね。 最初の方は見た目がイマイチ好きになれず、興味のなかったキャラだったのですが、周りから弄られた際の反応が可愛かったりと段々と好きになっていきました。 個別シナリオは一番短かったのですが、最後の方の学園でのやり取り良かったです。 夜咲 星見 CV:夏野こおり 剣道が得意な少女。日に弱く、外を出歩く際には日傘が必須。 恥ずかしがりやなキャラで、よく日傘で顔を隠してきます。 傘が体の一部のようになっていて、傘がないとドジっ娘になってしまうのが可愛いですね。 個別シナリオは一緒に料理する際に凄く恥ずかしがってみたり、相合傘に恥ずかしがってみたり、やり取りが初々しくて萌えます。 彼女のシナリオはいろはルートで張られた伏線も回収するので、いろはの後にやるといいかと。 南雲 岬 CV:五行なずな 主人公達の1つ上の先輩。学生会に所属していて、後に大空部にも入ってきます。 からかったりするのが好きなキャラで、部内のキャラをよくからかってみたり、抱きついてみたりします。 五行なずなさんの声で頭撫でてー、とかちょっと反則ですよね。可愛い。 個別シナリオで「ちんちん」連呼するとこはちょっと笑えました。何言わせてるの、と。 彼女のルートは共通シナリオの補完的な物なので、一番最初にやっておいたほうがいいかも。 |
キャラデザ |
総CG枚数97枚(内8枚がSD絵)。絵は最初の方はイマイチだったんですが、やっていくうちに慣れてきて問題なかったです。 変に崩れているとこも特になかったですし。SD絵は凄く良かった。 この人のSD絵は好き。出来ればもう少し枚数欲しかったとこですが。 久良知先輩のみ成長した立ち絵があります。ないとおかしく思いますが、サブなのに優遇されてるなぁとは思いましたね。 |
音関連 |
曲は全部で35曲。ボーカルソングは2曲。 OPもEDも良いですね。BGMは明るいもの、コミカルなもの、盛り上がるもの、シリアスなもの、神秘的なものまで幅広くあり、とても良かった。 声優さんは問題なし。サブ含めて良いですね。 |
実用シーン |
総シーン数13個。栄原先輩が1(おまけシナリオで攻略は出来ません)、他キャラは3回ずつ(各キャラ個別で2回、残り1回はおまけシナリオでのシーンです)。 エロは尺、質共に微妙。まぁ、最初から期待はしてなかったので、こんなもんだよね、と。 ただ、個人的には星見のエッチに剣道着でのシーンがなかったのは大いに不満。 あると思っていたのになぁ。 それと、おまけシナリオで栄原先輩とのエロがあるなら、他のサブとのエッチも欲しかったというのは贅沢でしょうか。 |
総評 |
期待も不安も大きかった本作ですが、やってみると良い方向に転んでくれました。 結構評価は分かれると思いますが、自分は好きですね。 シナリオだけなら間違いなく同ブランド作の中で一番良かった。 キャラは明日君には負けるものの、それでもサブ含めてキャラが立っていて魅力ありましたし。 萌え要素が少なめではあったのは残念ですが、シナリオは楽しめる作品でした。 |
評価点数81点 |
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