夢みる月のルナルティア


シナリオ システム キャラ キャラデザ 音関連 実用
4点 3点 5点 6点 6点 7点


シナリオ&キャラ
この作品をプレイしたのが、夢であってほしかった


プレイ時間は1周目が7時間前後。2周目からは引継ぎがある為、3〜5時間。
プレイ時間の7〜8割くらいは、素材集めに取られてしまう作品。
総プレイ時間は25時間くらい。

月にある学園を舞台に、錬金術師として素材を集めて錬金したり、女の子達と冒険したりする話。
上記の説明で、この作品の8割くらいは語っていると言っても過言ではありません。
というのもこの作品、シナリオ部分が6時間くらいしかないのです。
各ルートは1時間ちょっとしかなく、共通は共通で各キャラのお披露目程度。
錬金パートがメインであり、シナリオ部分はおまけ程度。
パッケ裏に、「謎と冒険に満ちた、月での生活が幕を開けるのです・・・」とありますが、そんなものはないです。
謎と言えるような展開はないし、冒険っていってもただカードバトルしてるだけで、イベントは一切なし。

共通部分は、このキャラはこういうキャラなんですよー、という自己紹介のようなもので、ちょっとしたイベントを消化したら錬金パート。
錬金パートでのパートナーは自由に選ぶことはできず、複数キャラでもなく、1人1人との冒険。
みんなと楽しく冒険をしていく、みたいなものを想像していましたが、そんな要素はなかったです。
そもそも、上のほうでも書いたように、冒険に出たとしてもイベントは起こらないのですが。
ストーリーを進めるのに必要なアイテムの素材を集め、調合し、アイテムが出来れば週末にイベントが起こり、ストーリーが進む。
そんな感じで、ゲームは進行。

個別部分は、ジェットコースターのような展開。
ただ冒険しているだけなのに、何故かすぐに恋に落ちる主人公とヒロイン。
多分、冒険中に何か親密になるような、読み手には見せていないイベントでも起こったのでしょう。
惹かれ合う過程が皆無な為、ポルナレフ状態。
シナリオの出来も微妙。錬金パートとシナリオ部分が噛みあっておらず、無理やりに錬金部分を絡めてきてるような違和感。
描写が足りず、短い尺の中で無理矢理にアイテムを作る方向に持っていく展開が多い。
後、錬金術師としては見習いの主人公なのですが、成長していく姿が全く描かれておらず、知らない内に成長しているっていう。
いろいろと足りていない作品です。

キャラにしても微妙。読み手からすれば、会ってすぐに付き合いだして、そしてそこから大した間もなく終わりですからねー。
愛着が湧くとか感じる前に終了。萌え的なイベントも皆無ですし、キャラ紹介文に書いてある以上の事を感じることはないです。
もっとみんなと遊ぶような、楽しい学園生活的なイベントでもあれば良かったのに。
システム
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞、アイテム図鑑あり。
ディスクレス起動不可。スキップはちょっと遅い。

依頼を受けて、ヒロインと冒険にGO!
とありますが、依頼自体は受けなくてもクリア可能(ストーリを進めるのに必須なイベントは勝手に受けている)。
というか、受けない方がいいです。
このゲーム、素材を集めるのにかなりの時間がかかります。
序盤はまだいいのですが、中盤、終盤になると2階層、3階層のダンジョンが。
クリアするだけでも数十分くらいの時間がかかり、目的の素材を落としてくれないというのもザラ。
更に言えば、目的の素材がどこにあるのかが判らない。
予約特典の冊子には、素材がどこのダンジョンで、どの敵が落とすか書いてありますが、ゲーム内では不明。
つまり、予約特典の冊子がなければ暗中模索。
メモ必須という不親切ぶり。自分は冊子があったからなんとかクリアできましたが、なければ投げていたでしょうね。

という感じなので、素材は温存したほうが良いかと。
2周目からは引継ぎがあって、その周で得たアイテムは次周に引き継ぎ可能なので。
素材集めに奔走することなく、かなりの時間短縮になります。
ただ、面倒なことにこの作品、何もしないで次の日に進めることが出来ない。
やることもないのに、ダンジョンに行く→撤退を選ばないといけないという。
ユーザービリティの低いシステムですね。

戦闘はカードバトル。デッキは25枚までで、各カードにはコストが設定されている。
25枚に届いてなくても、デッキに組めるコストを超えてしまうと、それ以上はカードを入れることはできない。
戦闘が始めると、デッキの中からランダムに5枚のカードが選ばれ、バトル開始。
というまぁ、ADVでよく見るカードバトルになっています。
そして出来も言わずもがな。はっきり言ってつまらない。
カードには相性があって、剣、魔法、盾という3種類の攻撃カードがあり、これらが三すくみの関係に。
各ダンジョンの敵は、どのカードを何ターン目にだしてくるかがほぼ固定で、1戦交えてしまうと次からは作業の如き戦闘。
まぁ、完全にランダムで出してくるんじゃ戦略もなにもないわけだけど、プレイ時間の大半を戦闘に取られるわけで、それがこのようなつまらない戦闘ではプレイするモチベーションは保てませんよ。
終盤になると敵のHPも高くなって、なかなか戦闘終わりませんし。戦闘はおまけのようなもので、少なめならまだ良かったのですが。

ゲーム性部分は残念の一言。テンポが悪く、いちいち時間がかかりすぎる。
目当ての素材は集まらず、イライラばかりが募りましたね。
キャラデザ
総CG枚数62枚。シナリオ部分のボリュームと同じく、こちらも少なめ。
立ち絵の種類も少ないし。
エロでのCGばかりで、日常部分で出てくるイベントCGは少ないです。
もっと日常部分での・・・と思ったけど、イベントCGが必要と思えるイベント自体が少なかった。
音関連
曲は全部で12曲。ボーカルソングは2曲。
オープニングはヒロインみんなで歌っています。ゲーム中では、みんなで何かするといったことはないのに・・・。
エンディングは幻想的な空気を感じるものに。結構好きな歌ですね。
BGMは微妙。というか、少なっ。あまりの少なさに驚いた。

声優さんは良かった。好きな人ばかりでしたね。
実用シーン
総シーン数25回。ルナル6、紗月、エノラ、飛鳥5、ラヴィ4回となっています。
変わったシチュは、TS的なシーン(主人公とルナルの精神が入れ替わる)、ラヴィが2人になっての3P、足こき(飛鳥)の3つくらい。
宇宙空間でエッチするシーンもありますが、内容自体は普通。
尺、質ともに普通くらい。絵はあまりエロくなかったです。
総評
素材集めに、作業感しかないバトル。
膨大な時間を取られ、頑張ってやった先にあるのは、短く、そして微妙なシナリオ。
それでもアナタは、この作品をプレイしますか?
評価点数48点
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