プラゥヴ クルイード


シナリオ システム キャラ キャラデザ 音関連 実用
5点 7点 7点 6点 6点 6点


シナリオ
名門、賀茂家の跡取りとしてこの世に生を受けた、賀茂勇次。
彼は数多の魔法使いを輩出した一族に生まれながら、一切ソーサリー関連の才能がない落ちこぼれであった。
その為、跡取りの座を義妹である六花に奪われて、自身は六花の手となり足となり生きていく羽目に。
そんなある日、世界中から多くの魔法使いが集う試しの門学園へ六花が入学することになる。
勇次はその付き添いで言った筈なのだが、どういう因果か学園に入ることになってしまう。
果たしてソーサリーも扱えない、一般人の勇次はここでどのように生きていくのだろうか・・・?


攻略キャラは5人。プレイ時間は共通が2時間前後で個別は30分〜1時間半くらい。
総プレイ時間は7時間前後と短め。共通は伏線張りつつ、勇次の奮闘劇(奮闘って程でもないが)。
体験版をプレイ済みだとかなり短く感じます(体験版で共通の6割くらい入ってるので)。
共通は不接合な部分が目立ちましたね。キャラとの会話中に「アレ?」と思う箇所がいくつかありました。
少しチェックすれば分かるミスだと思うんだけどなぁ。
他に気になるのはやっぱり短さ。もっと勇次の一般人が故の学園でのトラブルや成長劇を見せて欲しかった。
一日練習しただけで、アレが使えるようになる上に、その後の戦闘で自身の能力(正確には違うが)が見つかるのはあっさりし過ぎ。
ユーザー側にはそれまでの主人公の苦悩は分からないので尚更そう感じます。せめて過去回想で主人公の苦悩が伝われば、また印象も違ったのかもしれないが、残念ながらキャラとの会話で軽く触れる程度で回想自体はないです。


個別はキャラによってプレイ時間が大きく変わります。花子、薫は話の本筋にほとんど関わってこないので、このルートがある意味が分かりません。
単に攻略キャラの水増しにしか思えないのですが。魔法学園なのに魔法もほとんど出ないですし、なんだかなぁ。
残りの3人も出来は似たり寄ったり。花子や薫ルートに比べればマシではありますが、全体的に盛り上がりにかけ、そのまま終わってしまいます。
後、全キャラ好きになる過程もほとんどなしで、いつの間にか好きだった、というのは微妙。
共通で何か始まりそうな印象を与えておきながら、実際には大したことが起きる訳でもなく、拍子抜けもいいところでした。


伏線は一応回収されてますが、イマイチ。大して驚くこともなく、淡々と事実を受け止めてしまいました。
魔法を使う機会もほぼ共通に収束されてるので、そういうのは期待しないほうが良いです。
設定はなんか各ルートでおかしなことになってる気がします。所々で「?」と感じるとこがあるので、深く考えない方が良いかもしれません。
キャラの設定は活かされてないですし、シナリオには期待しない方がいいですね
システム
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞あり。スキップは普通なんだけど、たまに止まる箇所があります。
イベントCGでの魔法使用時の演出はまぁまぁ。使われるとこは少ないですけどね。
視点変わった際に文字色が変わるんですが、一部見づらいのがあったので、変えなくても良かったと思う。
キャラ
賀茂 六花
CV:木村あやか
勇次の義妹。ソーサリーも扱えない勇次の変わりに跡取りとして義妹に。
無能な勇次に辛く当たっていますが、昔は何をしても勇次に敵わなく尊敬していた過去があります。
設定では努力家とありますが、シナリオにはそんな描写がないので、ユーザーには全く伝わりません。
負けず嫌いというの伝わりましたがね。個別は勝手な行動が目に余りました。
序盤から結構イライラさせられ、テキスト読むのが辛かった。
最後の方の行動もかなりイラッとさせられましたし、イライラしか残らないシナリオでした


アルフヒルド・トレーネン
CV:成瀬未亜
いろいろと謎のキャラ。度々勇次の前に現れ、去り際に魔法で会ったキャラの記憶を消します(勇次はとある理由により記憶は消えません)。
耳年増で実際にキス等の行為をする際に照れまくりなのは、ニヤニヤ。
普段は下ネタを多く言うだけにそのギャップに萌えました。
個別はこのゲームの核となる話でアルのことや勇次について分かります。
勇次にイライラさせられましたが、アルの焼きもち等の可愛さで乗り切りました。
唯一勇次が借り物の力ではなく、自身の力を使うルートなんですが、イマイチ盛り上がりませんでした。


睦月・マイヤー
CV:青山ゆかり
学園の問題児。留年生で勇次たちと同学年。
付き合いだした後のデレが凄いですね。今まで手伝いするのも面倒だった彼女が勇次の為に料理の手伝いしたりします。
他のキャラに勇次とのことを聞かれてアタフタしたり、封印庫ではありもしない壷の話で怯えたり、共通とのギャップが凄まじい。
実は彼女は勇次と似た境遇なんですが、何故そうなったのかの描写がないのは残念でした。
かなり重要な部分なので、入れるべきでしたね。


風門院 薫
CV:月影忍
六花をライバル視している成金出身のエリート魔法使い。胸が小さいことを気にしていています。
今まで魔法使いを輩出したことがない家系なので、かなりの期待を背負ってると思われる。
なんか主にギャグキャラ(ギャグ言う訳ではない)というか笑い担当のキャラ?
いや、彼女自身は至って真面目なんだが、トレントの言動えを取ったり、六花とのやり取り等を見るとそう感じる。
個別は生徒会の話が中心で、話の本筋にはほとんど関わってきません。
薫のトレントの扱いには笑えました。しかしそれだけ。エンドロールが流れた時は「え?これで終わりなの?」と感じました。


鈴木 花子
CV:芹園みや
勇次たちが住むことになる寮、カメレオンの管理人。彼女自身は一般人で普通の学校に通ってます。
実はなにか秘密があるキャラなんじゃ、と邪推してましたが、まさか本当に一般人だったとは・・・。
個別もなんのことはないシナリオで、本筋と関係なく、魔法使いと一般人という設定も活かされることなく終了。
唯一の見所は彼女がMだったことくらいじゃないですね?それ以外は記憶に残らないシナリオでした
キャラデザ
総CG枚数は108枚。ゲームのボリュームを考えると多いと感じます。
立ち絵は向きによって、ちょっとおかしいかな、と感じる。
イベントCGも出来が悪いのがいくつかあります。えっちぃシーンでの構図も全体的に微妙。SD絵は良かったです。
音関連
全部で25曲。OP、EDあり。両方とも印象には残らない曲でした。
BGMは凡。気に入るBGMも当然ないです。


声優さんは豪華。成瀬美亜さんが良かったですね。
複数キャラを見事に演じてました。
実用シーン
総シーン数は19回。六花、アルが4回で睦月、薫、花子が3回。残り2回はサブキャラのクレハとのシーン。
一応3Pですが、弓子先生ともします。尺は短めなのから普通程度。
キャラデザで触れましたが、構図が微妙な上にテキストもそこまでエロく感じなかったので、微妙。
しかしシチュは拘束プレイ、放尿、スク水、バニーさん、等と頑張ってます。ただ自分は拘束プレイや放尿は嫌いなのでいらないと感じましたがね。
私的にはイマイチな出来でした。
総評
設定が全くと言っていいほど活かされてませんでした。魔法使いと一般人の扱い等、もっとシナリオ上に組むべきとこだと思うんですが。勇次にも関わってくることですしね。
後はキャラの掘り下げ不足。シナリオで「こういう事があった」という事実だけを突きつけて、そこに至った経緯が書かれていないのが大半。投げっぱなしな点が多々見受けられるシナリオでした。ボリュームも少ないですし、全体的に微妙過ぎる作品でした
評価点数57点
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