シナリオ | システム | キャラ | キャラデザ | 音関連 | 実用 |
5点 | 9点 | 7点 | 7点 | 9点 | 6点 |
シナリオ |
――――探しているものがある。ずっと、ずっと。 今回ネタバレも結構書いてます。ネタバレが嫌な場合は読まないよう、お願いします。 プレイ時間は共通5時間、個別3時間、最終シナリオ30分。総プレイ時間20時間ちょっと。 ルートは初回がハルナ固定。その後智枝、アリサ、香奈美の3キャラのルート解放。3人クリア後にユウキルートが解放され、それもクリアすると最終ルートであるメモリアが解放されます。 個人的推奨プレイはハルナ→香奈美→アリサ→智枝→ユウキ→メモリアです。香奈美とアリサは前後しても構いませんが、アリサの前に智枝シナリオをやると悲惨なことになるので注意。 具体的に書くと、智枝シナリオを先にやってしまうとアリサシナリオで明かされる謎がほぼ分かってしまい、なんの面白みもなくなります。 さてシナリオ中身ですが、ゲートという異なる世界を繋ぐ装置が突如として現れ(動物界には昔から存在していた)、それを機に異世界との交流が始まった世界というもの。 異なる文化、そして見た目の違いから生じる軋轢、果たしてこの交流の先にあるものは・・・?というシナリオではありません。 いや、ゲートと異世界は出てはきますし、見た目も違います。ただ異文化か?と問われると答えはNO。 何故か異世界設定の筈なのに人間界とほぼ同じと思われる文化です。カレーも何故かあるという・・・。 その為、異なる文化からヒロインが戸惑うとかそういった描写はありません。見た目の違いから差別されたりとかもないです。 えっと、なんでこんな設定に?異世界設定はまぁ、単にゲート設定の為だけのものであると思うことにして納得するとしても、獣耳は必要ないのでは? 異なる世界の人間ということで、分かり易く区別をつける為、てとこか?もしくは獣耳つけたかっただけか。どちらにしろ納得は出来そうにないです。 そんな訳でシナリオは、ゲートを中心とした構成。 各キャラで徐々に謎が分かっていきます。ただ、一部構成に難あり。 これは上で書きましたが、アリサと智枝の攻略順を誤ると悲惨です。 ただでさえつまらないアリサシナリオが更につまならくなるという・・・。 最初と最後を固定にするくらいなら途中も固定したほうが良かったように思えます。 しかしそうしてしまうと、ただでさえダルイシナリオが完全固定されてしまうことによってそれに輪をかける結果になりますし、うーん難しいところです。 まぁ、一番の問題はアリサシナリオの出来なんでしょう。 アリサシナリオの出来云々の話が出たので、全体の出来に関して書くと、悪くはない。ただそれはいろいろな部分を考えないようにした結果、というのが前提ですが。 一部シナリオを除き、話が無駄に長い。共通シナリオやアリサ、香奈美シナリオは同じ展開を何度も続けてくるので読んでて酷く疲れます。 キャラとの会話に魅力を感じないのも痛い。読んでて面白くもないので、長いのも相まってダレます。 ただ、智枝とユウキルートは感触としては悪くなかった。智枝は所々微妙な部分があったものの楽しめるものでしたね。 智枝自身も可愛いく、個別ではほぼメガネなしでいってくれたのは嬉しい誤算。 ユウキはこの作品の中では一番の出来。時間跳躍ネタが出てくるものとしてはありがちなモノですが、個人的には好きな話。 とまぁ、シナリオは良かった部分があるのも事実。しかし全体的に言えることですが、ご都合展開が多すぎます。 問題が起きても主人公が特になにもしなくても解決してしまう、というのが多くて、こういうのが嫌いな自分としてはもう勘弁して状態。 特に最終シナリオであるメモリアは酷すぎます。マジで奇跡が起きたから解決ですから。 人が死んでしまい、その人の通夜を行なっていたら、突然生き返ったレベルの展開ですよ?現実で起これば、歓喜でしょうが、ゲームで起これば白けます。 今までの積み重ね(他シナリオをクリアした結果)が別の結果を生み出した、とかそういうのを期待してたのに。 この終わりだと別に最初と最後を固定にする必要はないような・・・。 他に気になった点としては整合がとれてなかったり、矛盾部分が目立つ事。 矛盾部分については、パラレル世界設定が作中で示されていたので、それで強引に片付けるとしてもこの整合性のなさは・・・。 結構な部分であるので、気になります。複数ライターだからといっても、もう少し連携取れなかったのか。 ユウキシナリオのように楽しめる部分もありましたが、大部分がご都合展開とかグダグダな展開等で読んでて嫌になってくる話でした。 |
システム |
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞あり。いつも通り、キャラ紹介もあります。 今回も演出面に関しては良かったですね。電車が通るシーンがあったり、飛行機が飛んでたり、無駄に凝ってます。 ただまぁ、演出に力入れる前にシナリオにもう少し力を入れてもらいたいとは思いますけど。フルスクリーン時のアスペクト比を弄れたりとシステム面に関しては相変わらずの良さなんですが、1つだけ気になった点としてジャンプ機能がないこと。 スキップは早いのですが、このゲーム、共通パートも長いので、個別につくまで若干時間かかるんですよね。 なので未読のイベントまでジャンプする機能が欲しかったなぁ、と。 前の選択肢に戻る機能はあるわけですし、どうせならジャンプ機能もつけて欲しかったです。 |
キャラ |
ハルナ=エレンディル CV:夏野こおり ゲート研究者。耳は犬タイプ。 なんとなーく無口系ヒロインか?と思ってましたが、普通に話します。 感情表現はそれほどでもないですが、それだけに笑った時の破壊力は高いですね。 個別では明らかに主人公に好意を持ってる筈なのに、主人公を避けたりとちょっと不快な気分になりましたが、まぁ仕方ないと思える部分もあるので、引っ張ることはありませんでした。彼女のルートは初回固定シナリオで、エンディングが唐突に訪れます。 というかエンディングというよりも物語の始まり、といった方が正しいのかもしれません。 エンドロールではなく、ここまで流れなかったOPが流れますしね。 その後のシナリオは他キャラ攻略後に見れるようになっており、ここで主人公の過去(一部だけですが)が判明。 このシナリオの見所はハルナとの姉弟プレイ。もう最後の方までニヤニヤしっぱなし。 幼少時のハルナ可愛すぎです。尻尾振ってる姿は想像しただけで萌える! ラストのシナリオでハルナ株が一気に急上昇しましたね。 ただシナリオはご都合すぎです。シナリオ欄でも書きましたけど、この内容なら別にルート縛りする必要もない。 キャラの評価は上がっただけに、シナリオの出来はガッカリでした。 相川 智枝 CV:井村屋ほのか ゲート研究者。主人公の家の隣に住んでます。ただし幼馴染ではない。 最初はメガネをかけてますが、個別に入るとコンタクトをつけ始めてくれたのは良かったですね。 メガネなしでもこのキャラは好きですが、メガネないほうがより可愛くなり大好きに。 あまり素直になれない彼女が告白シーンで素直に主人公に好意を打ち明けて、キスするシーンは良かったですね。 ただまぁ、シナリオはそれ以外は特に見るところがないですね。 悪くはないのですが、終盤はグダグダ展開なのが。しかしこれ姉の墓参りしてますけど、多分未来世界で姉と再会出来るんだよな? そう考えるとなんか変な気がしますね(苦笑 アリサ=クラウス CV:みる クラスメイト。猫耳がついてます。 イマイチ印象に残っていないヒロイン。 異なる世界に生まれた人間と恋愛する事により生じる障害に焦点が当てられてるのかと思いきや、なんというか一応はそういうシナリオなんだろうが、ご都合展開とか多すぎて見てて嫌になります。 個人的にこういう話は主人公が向こうの親に認めてもらえるようにいろいろと行動を起こすことが見所だとおもうのですが、このシナリオにはそれがないです。 攻めてにはまわらず、受けてにまわり、ご都合展開で全て解決という見てて「それはどうなの?」と。キャラもシナリオもイマイチでした。 香奈美=レインズ CV:鮎川ひなた 動物界出身ですが、耳、尻尾はない変わった人物。 見た目はかなりツボなキャラで、期待しておりました。 んーキャラはいいんだけど、シナリオが同じことの繰り返しで疲れます。 特に記憶を失うネタはやっててダメージでかいので、何度もやられると結構凹む。 展開も最後までご都合展開ですし、何度も挫けかけましたね。 どうでもいいけど、カレーばかり作るのはアイカの仕業なんすかね。 ユウキ=ハンクス CV:榊原ゆい クラスメイト。牛です。 元気でおバカなヒロイン。実はこのゲームで一番好きなキャラです。 共通での元気な振る舞いや、裁縫が得意だったりという女の子らしさがあったり、照れてる表情がもの凄く可愛かったりといい感じに萌えさせてくれます。 シナリオも一番好き。時間跳躍ネタとしてはありがちなものでしたが、やはりこういう話はいいですねぇ。 記憶を取り戻した後の彼女は今までと違い大人な振る舞いで、それまでの元気一杯な彼女から変わってしまって、ちょっと残念ではありましたが、大人っぽいユウキも良かった。 |
キャラデザ |
総CG枚数は126枚。原画担当が2人いるのですが、その所為か、ちょっと同じ世界の住人とは思えないキャラがいます。 ・・・ん?よくよく考えたら2つ世界あるんだし、いいのか?(同じ世界の住人でも違和感ありますが)メインに限定すればアリサの出来が微妙。立ち絵でも他キャラと並ぶと浮いてますし、イベントCGでは幼くなりすぎなような・・・。 不満と言えるのはこれくらいで、他メインキャラの出来は文句なし。 |
音関連 |
曲は全部で38。ボーカルソングは2曲。 相変わらずここのメーカーのOPはいいね。カッコいいです。 EDはOPとは違い、大人しめな曲調。出来としては普通。 BGMは全体的に良い。個人的にはユウキのテーマ曲が気に入りました。 声優さんについてはサブキャラ含め良い。風音さんやらもいます。 榊原ゆいさんの演技はなかなか良かったですね。記憶を取り戻したユウキをきっちり演じてました。 |
実用シーン |
総シーン数13。ハルナとユウキは2回で他が3回です。 尺も質も普通。獣耳を使ってなにかするとかは一切ありません。 シチュはオーソドックスなもので変わったものはなし。巨乳2人(智枝と香奈美)にはパイズリがあります。 ちなみに智枝は全シーン、メガネなしです。 |
総評 |
最後までやった感想としては「いつもの紫でした」というところでしょうか。 相変わらず演出面は凄いと思うのですが、シナリオは微妙。 せめて会話が楽しめるレベルに達していれば良かったのですが、全体的につまらないやり取りばかりで・・・。 シナリオ以外は問題ないレベルなだけに残念。 |
評価点数68点 |
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