シナリオ | システム | キャラ | キャラデザ | 音関連 | 実用 |
7点 | 8点 | 8点 | 8点 | 8点 | 6点 |
シナリオ |
高速から光速へ プレイ時間は共通3時間、個別部分が2時間〜5時間。 総プレイ時間は20時間。攻略キャラは10人と多め。 ジーニアスと呼ばれる特殊な力(手から火を出したり、未来予知をしたり、と普通の人にはない力を持つ人の事)を持った者たちの話。 公式の説明では、「一般人とジーニアスは共存し、世界は平穏に満ちていた」とありますが、平穏というのは語弊が。 多くのジーニアスは、力のない一般人を見下し、そして一般人と比べ、優遇された暮らし。 一般人は、自分たちにはない特殊な力を持つジーニアス達に畏怖し、窮屈な生活を。 というようになっており、大きな争いこそないですが、平穏とは言えない世界です。 そのような歪んでしまった世界に絶望してしまっているのが主人公。 主人公は、後天的に目覚めたジーニアスで、一般人だった両親はジーニアスになってしまった息子を恐れ、主人公を残し、海外へと移り住んでしまう。 そのような過去を持つが故に、ジーニアスと一般人の間の溝をなんとかしたい、という想いが強い。 しかし、自分には世界を変える程の力がない、と諦めてしまっているわけです。 そんなある日、ノアと呼ばれる、かつて迫害にあっていたジーニアス達を救った聖女が使ったとされる秘宝が現れる。 「ノアを手にした物が新たな聖女となり、世界を新しい形にすることが出来る」その事を知った主人公は、自身の野望を叶える為、聖女候補として選ばれた3人の女の子達に近づくのであった・・・。 というのが共通シナリオの大まかな流れ。共通シナリオはプロローグという扱いで、どの聖女候補に付くかを選ぶとこまでが共通。 3人の聖女候補は、それぞれ別の学園出身で、今回の聖女候補を決める為に行われる選挙の為、一つの学園に集います。 それぞれの聖女候補には、2名の補佐が付き、更に1人だけ参謀を雇うことが出来る。 主人公はその参謀となって、選んだ聖女候補を聖女とする為、奮闘することに。 自身の目的の為に、3人の聖女候補に近づく主人公ってことで、最初はどうなるかなぁと思ってましたが、プレイしていく内にどんどん好きになっていきました。 悪そうに振舞っていても、根はいいヤツだし、何よりも努力の人ってのが良い。 実は主人公は、ジーニアスではなく一般人。主人公が持つ「ハイパーハイスピード」は、主人公が努力に努力を重ねて得た技術で、ジーニアスが持つ能力ではないのです。 つまり主人公は、一般人でありながら、ジーニアスと誤認されてしまうくらいの力を持った人。 正直、最初は大したことのない能力だなぁと思っていたのですが、それが努力によって得た技術だと知って、考えを改めました。 無数の思考を平行に行うことが出来るって、それを努力によって行うことが出来るようになったとか凄過ぎる。 こういうタイプの主人公は大好きです。 シナリオは聖女を決める為に選挙が行われるのですが、恋チョコのような選挙活動ってのはないです。 選んだ聖女候補と補佐2名との日常シーンがメインですかね。 それなりに重そうな設定がいくつもあるのですが、あまり掘り下げられることはなく、あっさりとしているので、その辺で評価が分かれるかも。 自分は楽しめましたけど、それでも、ここはもう少し掘り下げてほしかったなぁ、というのがいくつかありました。 ルートは大きく分けて4つ。攻略キャラは10名と多めで、各聖女候補と補佐2名、そして主人公の妹(実際には妹ではないのですが)が攻略可能。 それぞれの聖女候補クリア後に、最終ルートである光理ルートへと進むことができます。 攻略キャラ多めってことで、「色に出でにけりわが恋は」のいやーな記憶が蘇ってくるわけですが、本作はボリュームも内容も十分なもの。 やや個別シナリオが短いのが残念ですが、攻略キャラ数多いので、自分はこれくらいでちょうど良いかなと。 上でも書いたように、掘り下げ不足だったりしますけど、どのキャラも可愛かったですし、どのルートでも盛り上がる部分が用意されてますし。 3ルート終わった後に進める葉月学園ルートは、最終ルートに相応しい内容で盛り上がりも最高潮。 攻略キャラ全てに見せ場が用意されていいましたからねー。あれで盛り上がらないわけがない! 基本は萌えゲーなので、あまりシリアス要素だとかに期待せず、肩の力を抜いてプレイすると良いかと。 話のテンポは良く、内容もそれなりに楽しめるものだったので、最後までダレたりだとかはなくプレイ出来ましたね。 |
システム |
CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞、立ち絵鑑賞、悪魔図書館あり。 悪魔図書館は、作中で出る用語について解説してくれるというもの。 スキップ速度は普通。次の選択肢までジャンプ、前の選択肢に戻る機能があります。 |
キャラ |
キャラの感想というより、今回はルート別の感想。 皐月学園ルート 聖女候補は葉月 翠名。補佐は光明寺 夢子と春秋 詩子の2名。 それぞれの能力は、翠名が「ロジカルダッシュ」という、あらゆる可能性を論理的に思考する未来予知のような力。 夢子は「サードアイ」という、無意識のうちに危険を感じ取り、それを回避する能力。 詩子は「キャットボックス」という、読書中に限り、存在をなくす事が出来る能力。 他の学園と比べ、戦闘向きの能力がないのと、そもそも3名とも平和的な性格な為、選挙は平和的な方法で行いたいと思っている。 皐月学園は主人公も通っていた所なので、他学園のヒロインとは違い、初期から仲が良いです。 どのキャラも主人公への信頼度が高く、好意を抱いている為、萌えられるイベントが多め。 反面、どのキャラも平和的な性格な為、日常シーンが多く、盛り上がるような所が他ルートに比べて少ない。 キャラが合わないと退屈に感じるかもしれません。 萌え的には、恋人期間が一番長いので、それ目当てだと楽しめます。 聖ジュライ学園ルート 聖女候補はサクラ=ウィンザー。補佐はアイリス=ウィンザーと雪見 カエデの2名。 それぞれの能力は、サクラが「アップデイト」という、破壊された物を修復する能力(死人であっても、生き返らせることが出来る。但し、修復した物に応じた代償を支払わなくてはならない)。 アイリスは「エラーコード」という、傷を与えた相手の五感を奪う能力。 カエデは「ヘリオスガーデン」という、対象のコンディション等を花の色として見る能力。 3学園の中で一番、主人公への風当たりが強いルート。 本気で殺しにかかってくる展開があったりしますからねぇ。 正直、これはやりすぎだろう、と思いましたね。 それ以外でも、首を傾げてしまうような展開がありますし、このルートの出来が一番悪かったです。 デレたアイリスはめっちゃ可愛かっただけに、シナリオの微妙さが残念。 水無月学園ルート 聖女候補は時雨里 姫乃。補佐はパトリシア・ランカスターと刀条院 京香の2名。 それぞれの能力は、姫乃が「アイアンメイデン」という、自身を硬質化し、あらゆる攻撃を防ぐ能力(精神的な攻撃も防ぐ。但し、毒等は防げない)。 パトリシアは「オンリーワンフラワー」という、半径10メートル内にいる人のギフトを封じる能力(パトリシアが味方だと思っている人には効果がない)。 京香は「インポッシブルゲート」という、直線限定の短距離テレポート能力。 実力主義な学園ってことで、一番刺々しいルートになるのかなぁと思ってましたが、全然そんな事はなかった。 パトリシアはおバカなキャラで笑えますし、京香は最初こそキツそうな印象でしたが、早い段階で態度を軟化させてくれます。 姫乃は、辛辣な発言が結構ありますが、なんだかんだで主人公の心配をしていたり、仲間の事を大切に思っている良いキャラ。 ルートは葉月学園ルートに次いで盛り上がりました。姫乃に隠された秘密や、サバイバルゲームでの主人公の凄さとか。 最後の方の姫乃はめちゃくちゃカッコ良かったです。 葉月学園ルート 最終シナリオ。攻略可能ヒロインは光理のみ。 光理の能力は「ウィッチ・ライブラリー」という、全てのギフト能力の詳細が記録されている部屋を管理する能力(実際の能力は別ですが)。 所構わず誘惑してきたりするのが良いすなー。個別ルートでの、イチャラブ展開がほとんどなかったのが残念でしたが・・・。 話自体はすっごく楽しめました。ネタバレになるから詳しく書けないですが、最後までプレイして、主人公の事が更に好きになりましたね。 |
キャラデザ |
総CG枚数101枚。絵師さんは2名。 攻略キャラが多い為、1キャラ辺りに割かれている枚数は少ないです。 出来については文句なし。ミヤスリサさんの絵も良いですが、ユキヲさんの絵も良いですね。 ただ、どちらの絵も良いのですが、並んでいる絵を見ると、違和感が多少あったかなぁ。 そこだけが残念でした。 |
音関連 |
曲は全部で30曲。ボーカルソングは3曲。 OP良いですねー。出だし部分の明るめな曲調、歌い出し以降はシリアス調だったので、最初は面食らいましたが。 EDは2つ。Ever Neverが良いですね。歌っている方が澤田なつさんってのも良い。 BGMは、あまり他では聴かないようなものが多いですね。良かったと思います。 お気に入りは「追憶の聖女-Orgel Version-」 声優さんも良かったです。 |
実用シーン |
総シーン数14回。翠名、サクラ(シーンの1つは、アイリスも交えての3P) 、姫乃、光理が2回、他キャラは1回ずつとなっています。 サブキャラは1回ずつってのが辛い。破瓜シーンってあまり好きじゃないんですよね・・・。 尺と質は並程度にはあるのですが、ほとんどのシーンが破瓜シーンなので、自分はちょっと・・・って感じです。 |
総評 |
正直に言ってしまうと、ミヤスリサさんの絵のみが目的で買ったので、内容酷くても気にしないようにしようと思っていました。 が、いざプレイしてみると、予想外に楽しめる内容。 ヒロイン達の可愛さはもちろん、シナリオ自体もそこそこ楽しめましたし、何より主人公が好みなタイプだったってのが大きい。 こういう主人公は大好きです。 |
評価点数77点 |
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